Scrivener 3.0系より日本語メニューが標準搭載されています。
当サイトでは、1.0系を対象に日本語化ファイルを配布していましたが、1.0系はサポートも終了している為、日本語化ファイルも終了しました。
まだ1.0系をお使いの方は早めにバージョンアップされることをおすすめします。
https://www.literatureandlatte.com/
基本の編集画面
こちらが基本の編集画面の一例です。
編集画面は、次の三つの機能からなります。
左側 → Binder(バインダー)と呼ばれるフォルダーツリー
中央 → 可変エディタ(リッチテキストエディタ・コルクボード(インデックスカード)・アウトライナー)
右側 → Inspector(インスペクター) Notes、Keyword、Comments、Footnotes、Bookmark、Snapshot を表示。
可変エディタは、一画面 / 二画面 に切り替え可能です。
Inspectorは、表示 / 非表示 に切り替え可能です。
エディタの切り替えは、書式バーの上部にある、三つのアイコンをクリックします。
左 ・・ リッチテキストエディタ
中 ・・ コルクボード
右 ・・ アウトライナー
デフォルトの状態でも、すぐに文書作成が可能ですが、先に、エディタなどの基本設定をした方が使いやすいです。
ここでは日本語環境で本当に必要な設定だけ紹介しています。
ほとんど使うことのない項目は省略していますので、よろしくご了承下さい。
Scrivenerの基本設定
File → Options を開き、Scrivenerの基本設定を行います。
General(一般設定)
Starup
Reopen projects that were opne on quit
起動時、前回使用したファイルを開き直す
Automatically recover files inside the project folder.
プロジェクトフォルダ内のファイルは自動的に修復する
Show template chooser when there are no projects open.
開くプロジェクトが存在しない場合、テンプレートの選択画面を表示する
Automatically check for updates.
アップデートを自動で確認する。
Automatically quit after an inacive period of ・・
一定期間、操作を中断したら、自動終了する (分単位で設定)
Saving
Number of Recent Projects
履歴に表示するプロジェクトの数
Auto-save after ○○ of inactivity
最後の操作から○○秒後に自動保存する
Take snapshots of changed text documents on manual save
手動保存した時、テキスト・ドキュメントのスナップショットを撮る
Author Information
名前、住所、電話番号など、著者情報を必要に応じて入力します。記入しなくても正常に動作します。
Language
メニューの言語を設定します。
日本語Windwsを使用している場合、自動で日本語に設定されるかもしれません。
個人的には、Englishでの使用をおすすめします。
メニューが英語でも、日本語環境での機能は変わりません。
言語設定を反映するには、いったんソフトを閉じて、再起動します。
Scratchpad
スクラッチパッドの設定をします。
Note Location
スクラッチパッドの保存先
Default format
デフォルトの書式
通常は、リッチテキスト形式にします。
Spliter orientation
分割方法の設定。
Split Horizontally (縦方向)
Split Vertically (横方向)
Editing (エディタ)の設定
エディタの書式や執筆支援の機能を設定します。
Options(オプション)
Reload main editors last selected zoom on startup
起動時に最後に使用したメインエディタをリロードする
Main Text Editors の他、Copyholder editors、 Document Notesなど、複数の選択肢がありますが、通常は、Main Text Editors を選択します。
Ruler Units
ルーラーの単位
編集画面にルーラーを用いる場合は、Inches(インチ)、Centimeters(センチ)など、複数の中から選びます。
文書にインデントを多用する場合、便利ですが、日本語環境ではあまり神経質になる必要はありません。
*
Optionsでは、Insertキーの挙動や、ヒントの表示の仕方などを設定できますが、日本語環境では、デフォルトのままでいいです。
*
Footnote & Comments
Do not color the text of inline annotations
文書中のアノテーションを色づけしない。
Terminate footnotes and comments before punctuation
句読点の前で脚注とコメントを終了する。
Open comments in Inspector if possible
可能であれば、コメントをインスペクターで開く
Formating(書式)
エディタの書式を設定します。
デフォルトでは、文頭が自動的にインデント(文字下げ)するように設定されているので、必要ない場合は、下図のように、ルーラーのインジケータを「0」に合わせます。
メインで使用する書体、文字の太さ、文字の大きさ、行間(1.1X)を選択します。
Use Formatting in Current Editor
「現在、エディタで使用している書式を使用する」をクリックすると、今、エディタで使っている書式がそのまま基本設定に反映されます。
たとえば、オプション設定で「メイリオ 12pt」に指定していても、現在のエディタで「游ゴシック 16pt」を使っていれば、上記をクリックすると、游ゴシックの方が基本設定として書き換えられます。
Notes font
Notesのフォントを設定(インスペクターのメモ)
Comments & Footnotes
コメントと脚注のフォントを設定
NotesやCommentsは、最初はデフォルトで使用して、途中で変更したくなった時に改めて設定すればOKです。
Behavior(動作)
ドキュメントリンクの作成やダブルクリックの動作などを設定します。
最初はデフォルトで構いません。
Appearance(表示)
General Interface
Show full project path in the title bar
タイトルバーにプロジェクトのフルパスを表示する。
Keep Project Bookmarks window on top
プロジェクトのブックマークをウィンドウズの上部に表示する。
Main Toolbar / Format Toolbar / GUI Font
編集画面のUIを設定します。
ツールバーや書式バーの高さとアイコンサイズ、メニューやWindowsのフォントを設定。
Binder(バインダー)
バインダーは、編集画面左側のフォルダーツリーに相当するものです。
Fontsで、フォントの種類を設定します。
Corkboard(コルクボード)
コルクボードの表示を設定します。
Draw shadows around cards
カードの回りに影を付ける
Status stamp opacity
ステータス・スタンプの透明度
Label tint opacity
ラベルの濃淡の透明度
Shadows
陰影度
Index Card(インデックスカード)
インデックスカードのフォントや色を設定します。
Outliner(アウトライナー)
アウトライナーの色合いとフォントを設定します。
アウトライナーの列・行の色は Color で設定します。
*
その他、Inspector & Notes や Scrachpad など、よく使うアイテムのフォントや色も、このオプション画面で設定します。
Corrections(自動校正)
自動校正とスペルチェック機能の ON / OFF を設定します。
アルファベット向けの機能なので、日本語で使う場合は、デフォルトのまま様子を見てOK。
スペルチェックをオフにする場合は、Spelling の項目を全て OFF にします。
Backup(バックアップ)
バックアップに関しては、最初はデフォルトの状態でOKです。
Turn on automatic backups
自動バックアップ機能を有効にする
Backup on project open
プロジェクトを開いた時、バックアップを保存する
Back up on project close
プロジェクトを閉じた時、バックアップを保存する
Back up with each manual save
手動保存と同時にバックアップを保存する
Back up before syncing with mobile devices
モバイルと同期する前にバックアップを保存する
Compress automatic backups as zip files (slower)
圧縮ファイルとしてバックアップを保存する(動作は遅くなります)
Use date in backup file names
バックアップファイルの名前に日付を利用する
Retain backup files / Only keep 5 most recent backup files
キープするバックアップファイルの数 / 最大5ファイル
Backup location
バックアップの保存先
Binder(バインダー)の使い方
Binder(バインダー)は、アウトラインの見出しが表示されます。
見出しのタイトルをクリックすると、対応するテキストがエディタ画面に自動表示されます。
編集画面を2分割している場合は、アクティブにしているエディタに表示されます。
アクティブなエディタは色つきで表示されます。
タイトルを右クリックすると、メニューが表示されます。
覚えておくと便利なのは、『Open』です。
Open in Left Editor
左側のエディタで開く
右側エディタがアクティブな場合、タイトルのテキストを左側エディタで開きます。
Corkboard(コルクボード)
コルクボードは、アウトラインを視覚化するのに非常に便利です。
インデックスカードには、タイトルと抜粋(Synopsis)が表示されます。
一画面に表示するカードの数や間隔などは、画面右下のアイコンをクリックして、設定画面を開きます。
リッチテキストエディタ
リッチテキストエディタは、Wordのように、フォントを装飾したり、画像や表を挿入したり、テキスト以外にも多様な使い方が可能です。
書式変更は、右クリックメニュー、もしくは、エディタ上部の書式バーを使います。
覚えておくと便利なのは、『Style』です。
文中で、決まった書式を繰り返し使う場合は、Styleに登録すると、いちいち書式バーから操作する必要がありません。
たとえば、赤い太文字を設定する場合。
該当の文字列を選択します。
文字列を選択した状態で、 Format → Style → New Style From Selection
『New Style』を開きます。
Name(スタイルセットに用いる名前)
Shortcut (ショートカットキーの設定)
Formating Save all formatting (選択した文字列の書式の全てを登録)
Include font family (フォント書体を含む)
Include font size (フォントサイズを含む)
Highlight Box Draw highlight box around text (テキストの周りをハイライトで囲む)
Next Style (続く文字列に同じスタイルを適用するか、どうか。部分的にスタイルを用いる場合は、NoneでOK)
再度、 Format → Style を開くと、登録したスタイル名が表示されます。
Outliner(アウトライナー)
アウトライナーは、アウトラインの進行状況を確認するのに便利です。
ラベルやステータス、キーワードなど、各テキストに含まれる情報を一覧表示できます。
画面右下のアイコンをクリックすると、アウトライナーの表示が変わります。
アウトライナーに表示する項目は、 View → Outliner Options から、表示 / 非表示 を指定します。
終わりに
Scrivenerも、使っているうちに、だんだん分かってくるソフトウェアです。
まず、基本設定(Options)を行い、編集画面のフォントや色を調整したら、すぐにテキストを作成しましょう。