推敲は印刷して俯瞰性を高めよう

一太郎 推敲
記事について

原稿を印刷して、効果的に推敲する方法を紹介しています。見開き+両面印刷すれば用紙の節約にもなります。
印刷で俯瞰性を高め、書く力を養います。

目次 🏃

書いたら、推敲しよう

はじめに

ここでは、推敲に役立つグッズや、推敲のコツを紹介しています。

文章力は推敲によって伸びる ~自分で自作の粗が分かりますか?』でも書いているように、書く力は、推敲の段階で飛躍的に伸びます。

どんな人でも、自分の書いたものを客観的に見つめ直すのは勇気が要りますが、それが出来るか、出来ないかで、文章力はもちろん、精神力も違ってきます。

ちょっと批判されたら、ヘナヘナとなってしまう人は、一度、じっくり推敲して、自分で自分にメスを入れる強さを身に付けるといいですよ。

やがて自分を客観的に見詰める能力が培われ、執筆のみならず、人生全体に好い影響がもたらされます。

推敲のコツ

PCを使う場合、推敲の方法は二通りあります。

一太郎やWordなど、文字装飾や付箋機能のあるアプリを使う

修正箇所を文字装飾で強調したり、付箋を使ってコメントする方法です。

自分なりにルールを決めて(修正箇所は赤色、再確認は■~■で囲むなど)、分かりやすくマークすると、整理しやすいですね。

気になる箇所にブックマークを挿入して、一覧表示してもいいですね。

一太郎 推敲 コメントの挿入

紙に印刷し、ペン入れする

一度,全文を紙にプリントアウトし、色鉛筆やマーカーを使って、推敲を重ねる、古典的なやり方です。

ブラウザやモバイルでは追い切れない、文章全体を俯瞰することができます。

一太郎 推敲

印刷 推敲

印刷して推敲するメリット

どれほど高性能なPCやライティングツールを使っても、小さいモニター上で文章全体を俯瞰することはできません。

オンライン・ドキュメントやワープロソフトも、細部の修正には便利ですが、文章全体から見て、その一文がどこに書かれ、構造的にどうか俯瞰することはできません。

アウトライン機能やブックマークなどを使えば、物理的な位置はすぐに把握できますが(第二章の冒頭、789行目など)、文章の流れにおいて適切かどうかまでは分からないと思います。

また、自分では完璧にシナリオを書いたつもりでも、紙の書籍のようにプリントアウトして、じっくり読み返せば、頭の中のイメージと大きく異なることもあります。

PCやスマホの小さな画面で、目を皿のようにしてテキストを読み直すより、はるかに効果的です。

その場で思いついたことを行間やページの裏側にさっとメモ書きしたり、カラフルな付箋や色鉛筆でマーキングできるのも、印刷のメリットです。

他にも、印刷して、初めて気づく間違いもたくさんあります。

● 誤字脱字

一太郎やWordにも校正機能はありますが、

「あなたは言ったわね」→ 「あなた言ったわね」「あなたは言ったねね」みたいなタイプミスは拾わないこともあります。

● 表記ゆれ

「シャンペン」と「シャンパン」

「コンピューター」と「コンピュータ」

同じ意味でも、表記の異なる単語が混在するケースです。

一太郎にも表記ゆれの校正機能はありますが、一般的な単語しかチェックしない為、専門用語や特殊な言い回し、自分で考えたキャラ名などは拾わないので、最終的には自分の目で確認する必要があります。

● 不自然な言い回しや説明不足

特に気をつけたいのが「説明不足」です。

自分では何もかも分かっているので、「必要ない」と思いがちですが、第三者から見れば、何のことか、さっぱり意味が分からないこともあります。

「今日、初めて、この本を手にした、素人の高校生」のつもりで、自分の書いたものをシビアに読み返しましょう。

● そもそもストーリー自体が破綻している

自分では完璧にプロットを立てたつもりでも、いざ文章化して、一つに繋げてみれば、「あり得ない行動」「あり得ない台詞」「あり得ない結末」に転ぶことはあります。

しかし、テキストエディタやワープロで、局所的に執筆している時は、その歪みに気付きません。

完成した後も、モバイルでざっと読み返すだけでは、その歪みに気付かないと思います。(自分の頭の中では、ストーリーが分かっているので)

プリントアウトして、最初の一ページと最後の一ページを見比べて、流れが自然であれば成功。

そうでないなら、中間部がどれほど良くても、感動には程遠いです。

書籍のように見開き+両面印刷する方法

とはいえ、印刷代もタダではないので、段組+見開き+両面印刷を使って、効率よくプリントアウトする方法をご紹介します。

手順は次の通りです。

印刷の手順
  1. 印刷用のレイアウトを作る(A5版)
  2. PDFを作成して、印刷面をカスタマイズ
  3. A4用紙に両面印刷する

印刷用のレイアウトを作成する(文字ぎっしり)

応募原稿などを作成する際、「20文字✕30行」といった規定に沿ってレイアウトを組むことが多いですが、推敲する時は、『二段組み ✕ 文字ぎっしり』にすると、用紙の節約になり、文章も読みやすいです。

私のおすすめは、『A5版の二段組レイアウト』+『A4用紙に両面印刷』です。

一太郎の場合。

メニュー『ファイル』→『文書スタイル』→『きまるスタイル』に、A5版+二段組みのテンプレートがいくつか用意されているので、自分のイメージに近いものを選びます。

一太郎 スタイルの設定

一太郎 推敲 きまるスタイル

いったん、テンプレートを適用して、その後、『スタイル』で、フォントや行間をカスタマイズします。

段組のレイアウトと見比べながら、細部を調整します。

一太郎 スタイル

段組を作成するには、メニュー『書式』→『段組』で設定します。

『段組』→『オプション』で、段間のスペースや、段間内の罫線などを設定することができます。

一太郎 段組 設定

PDFを作成

A5版のレイアウトが完成したら、PDFに出力します。

直接、用紙に印刷するよりも、いったんPDF化して、印刷面をカスタマイズした方がトラブルも少なく、細かな調整が可能です。

ヘッダーやフッター(ページ番号)も工夫すると、いっそう文章全体を俯瞰しやすくなります。

PDF A5版 両面 / 見開き印刷

A4用紙に両面印刷

PDFの準備ができたら、両面印刷のセットアップをします。

プリンター内蔵の印刷設定で調整してもいいですが、PDF機能を使えば、より細かな設定が可能です。

一例として。

・ 両面印刷  ・・ 『短片』(A4用紙の短い方を綴じる)

・ ページの配置とスケール ・・ 『シートあたりのページ数』(1枚につき2ページ印刷)

これで、「A4用紙 一枚」に、「A5用紙 4ページ分」(2ページ✕表裏)を印刷できます。

一太郎のページ換算で「400ページ」の文書も、「A4用紙 100枚」で収まります。

PDF 印刷 A4用紙 見開き 両面印刷の設定

ページのカスタマイズ

PDFに『ページ編集(クロップ)』の機能があれば、余白を減らして、印刷面を拡大することができます。

同じ10ptのフォントでも、印刷面を広げることで、字面を大きくすることができます。

PDF ページのトリミング

インクを節約する

最近では、プリンターに節約機能が備わっているため、以前ほど需要はありませんが、拡張アプリケーションを使って、インク量を調整することもできます。

筆者は、『GreenCloud Printer』という海外製ソフトウェアを使っています。永久ライセンスで、軽量で、プリンターよりさらにインク量を減らせるので、重宝しています。

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草稿用のプリントアウトに便利です。エディタとは異なるフォントを使って、きれいに印刷できます。

推敲に役立つグッズ

色鉛筆と消しゴム

なんだかんだで、一番便利です。

思いついた時に、さっと書き込める。

不要になったら、消す。

マーキング用の色鉛筆、シャープペンシル、消しゴム。

蛍光マーカーを使ってもいいですが、インクが裏側に染みたり、文字がにじんだりするので、あまりおすすめしません。

その点、太めの色鉛筆なら、手軽に線を引けるし、インクが染むこともありません。

文房具やでばら売りしているので、好きな色を一本、買い求めるのもいいですよ。

色は、オレンジがおすすめです。(黄色は薄すぎる、緑や青系は、あまり目立たない)

ハンディタイプの可愛いエンピツ削りもお忘れなく。

原稿を印刷して色鉛筆で分かりやすく色づけする

付箋

付箋も、目印をつけるのに役立ちます。

ネオンカラーの小さなタイプでもいいし。

大きめのポストイットを一箱買って、用途に応じて、ハサミで半分ぐらいに切ってもOK。

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ファイル綴じ具、バインダーなど

ページ数が多い場合は、章ごとに分けて整理してもOK。

持ち歩きに便利なファイルケースやバインダーを使うと、外出先でも作業ができます。

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スライドバーファイル

ファスナー式の綴じ具も便利です。

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2穴 パンチ穴あけもお忘れなく。
日本は可愛いステーショナリーがたくさんあって、羨ましいです(*^_^*)

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ジャンルはSFですが古典的なスタイルの長編小説です。海外翻訳文学が好きな方に向いています。
サイトで気軽に試し読みできます。

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Notes of Life

正しい意見は人を安心させるが、魂までは救いません。 正しいことしか言えない人は、実は何も分かってないのでしょう。 私たちは人間の負の面を知り、寄り添うことによって、初めて人間として完成します。 光がこの世の全てではないのです。

この記事を書いた人

MOKOのアバター MOKO 著者

作家・文芸愛好家。80年代サブカルチャーの大ファン。アニメから古典文学まで幅広く親しむ雑色系。科学と文芸が融合した新感覚のSF小説を手がけています。看護師として医療機関に勤務後、東欧に移住。石田朋子。
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