作品の核となるテーマを持とう ~テーマ探しは自分の生き方を決めること

ファンタジー 女性 プリンセス

本格SF小説を書きたい人向けのヒント集です。

目次 🏃

最初にテーマありき

物書きに限らず、芸術を志す者にとって一番大事なのは、人生の核となるテーマを持つことです。

『人生のテーマ』とは、「高校生の恋愛を書きたい」とか、「織田信長の人生を現代風に解釈したい」という話ではなく、自分はその作品を通して何を伝えたいのか。

執筆活動を通して、何を掴みたいのか、ということを真剣に考えることです。

たとえば、ジョージ・ルーカスは映画『スター・ウォーズ』を通して、若者の生き方や愛と友情、平和の尊さと民主主義などを描いています。

ルーカス監督にとっては、そのテーマを伝えるのに最適なジャンルが『SFアクション』だったのでしょう。

もし、ルーカス監督が、がちがちのサラリーマンであれば、サラリーマン小説になったかもしれないし、コミックが得意なら、ファンタジー漫画になったかもしれません。

『SFアクション』も、ダース・ベイダーも、自身のテーマを具現化する為の手段であって、それ自体が目的ではありません。

「SFアクションが作りたいから、こんな映画になりました」ではなく、「自由と独裁の戦いを描くには、フィクションが一番。なおかつ、若者が自身を重ね見て、自由に大空を駆け巡るような冒険活劇を描くなら、SFが最適ではないか」という選択の結果です。

根幹となるテーマがあればこそ、いろんなキャラが登場して、エピソードが拡散しても、最後には話を回収して、父子和解の感動物語に仕上げることができるんですね。

小説も同じです。

ジャンルやキャラは、テーマを具現化する為の、一つの手段に過ぎません。

「こんなのが書きたいから」と見よう見まねで始めても、いずれ行き詰まり、筆を折ることになると思います。

長年、創作を続け、多くの作品を世に送り出してきた人は、「アイデア豊富」ではなく、核となるテーマが明確だから、それを元にしたエピソードをいくらでも思い付くのです。

テーマの選定は、執筆以前の問題です。

最初はなかなか分からないかもしれませんが、根気よく勉強を続け、何でも興味をもって取り組んでいたら、いつか自分の書きたいテーマが見つかると思います。

また、最初は確固たるテーマが見えなくても、「何が何でも、これについて書きたい!」という素材が見つかれば、それについて学ぶ過程で、テーマも固まってくると思います。

私の場合、『海底鉱物資源』という素材を海洋学の本で見つけて、いつしか、そこに人間の可能性を重ね見るようになりました。

採鉱システム開発に取り組む経営者と技術者の生き様は、自身の生き様となり、人生そのものを変えていったのです。

そんな風に、「書く」という行為は、人生を懸けたチャレンジでもあるし、テーマ探しは、自分の生き方を決めることでもあります。

最初は憧れや物真似で始めても、それくらいの真剣味がなければ、何事も身につかないのではないでしょうか。

たかが小説、たかが詩に大げさな・・と思うかもしれませんが、今に語り継がれる文豪は、まさに執筆に命を懸けたわけで、それだけの価値がある芸術だと思います。

ちなみに、漫画家の池田理代子は、学生時代にシュテファン・ツヴァイクの伝記『マリー・アントワネット』を読んで、将来、これを漫画に描こうと決めたそうです。

同時に、『ベルサイユのばら』というタイトルも思いつき、多くの習作を経て、漫画史に残る傑作に仕上げました。

作家にとっては、自分の書きたいテーマに出会うことが運命の瞬間です。

一日に何千文字を書こうと、核となるテーマがなければ、結局は何も成せずに終わってしまうものです。

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