アウトライン機能について
『秀丸エディタ』のアウトライン機能を使った、部分編集、折りたたみ、見出し移動など、文書作成に便利な技を紹介しています。
アウトライン機能の基本設定は、下記をご参照下さい。
アウトラインの動作
アウトラインの解析
一例として、行頭に『.(ピリオド)』を使い、アウトライン(見出し)として認識させます。
.第一部 GEN MTARIX (大見出し)
..第一章 エデンの庭師 (中見出し)
... (1) (小見出し)
アウトライン解析の枠と見出し機能を使えば、下図のように色づけして、章立てなどを際立たせることができます。
部分編集
制御モード
文書の一部にフォーカスして、編集したい場合、エディタの『部分編集』が便利です。
フォーカス以外の部分はロックされて、編集不可となる為、キー操作を誤って、大事な一文を消してしまう心配がありません。
通常、フォーカスの範囲は、「現在位置の小見出し」になります。
-大見出し
--中見出し
---小見出し(A)
---小見出し(B)
---小見出し(C)
と構成している場合、小見出し(B)にフォーカスすると、それ以外の部分が編集不可になります。
エディタ上では、フォーカスした部分だけが入力可能になり、編集不可の部分はグレーでロックされ、マウス操作やキー入力ができなくなります。
フォーカス部分の設定変更は、『部分編集中』の「見出しバー」で右クリックし、『部分編集の設定』を開きます。
部分編集には、フォーカス部分以外が編集不可(ロック)になる『制限モード』と、『ローカル編集モード』の二種類あります。
『ローカル編集モード』の場合、フォーカス部分だけがエディタに表示され、それ以外の部分はエディタに表示されません。
長文編集の場合は、『制限モード』の方が全体を俯瞰しやすいです。
アウトラインの設定
『部分編集』を適応した場合の、見出しバーの有無などを設定します。デフォルトでOK。
デザインの設定
部分編集のロック部分、見出しバーの色などは、メニュー『ファイルタイプ別の設定』→『デザイン』で設定します。
設定画面を下方にスクロールすると、「アウトライン解析の枠」や「見出しバー」などの項目が現れるので、お好みで調整して下さい。
検索文字の強調
覚えておくと便利なのが、『検索文字列を含む見出しを強調』です。
下図のように、『ゲマトリアンクォーツ』で検索すると、そのキーワードを含む見出しを色づけで表示してくれます。
折りたたみ機能
編集中の不要な場所を折りたたみ、視覚的に編集しやすくします。
たとえば、下図のように、編集の終った箇所を折りたたむと、より広範囲に、文章を俯瞰することができます。
また、要編集の部分にフォーカスして、作業を進めることも可能です。
折りたたみの設定
折りたたみバーにカーソルをあて、右クリックすると、『折りたたみの設定』が表示されます。
「折りたたみの表示」で、『折りたたみ用の余白』の外観を設定します。
「枠」や「行間に線」の表示/非表示が選べます。
『折りたたみ可能な条件の設定』をクリックすると、詳細な条件設定が可能です。
見出しの移動(章・節の入れ替え)
アウトライン機能を使えば、見出しの移動(章や節の丸ごと入れ替え)が可能です。
メニュー『動作環境』→『アウトライン』→『アウトライン解析の枠』で、『ドラッグ&ドロップ編集を可能にする』にチェックを入れます。
移動したい見出しの上で右クリックすると、『ツリー操作』の項目が現れます。
見出しをドラッグ&ドロップで移動すると、見出しに含まれるテキストごと移動するので、章立ての文章を編集するのに便利です。
アウトラインの内容を保存する
さりげに便利なのが、『アウトラインの一覧』をコピーする機能です。
アウトライン解析の枠上で右クリックし、『ツリー操作』→『ツリーそのものをコピー』を選択します。
テキストエディタに貼り付けると、下図のようになります。
文書の俯瞰や目次の作成に便利です。
終わりに
階層の入り組んだ文書や10万字を超える長文を作成する際、高度なアウトライン機能は不可欠です。
執筆、俯瞰、見直しを繰り返すことで、構成力が身につき、推敲する能力も高まります。
秀丸エディタの場合、ワープロのような文字装飾や校正機能は乏しいですが、「書いては消し」を繰り返す草稿の段階では十分だと思いますので、興味のある方は気軽に試してください。
※ 公式サイト
https://hide.maruo.co.jp/software/hidemaru.html
秀丸エディタで草稿を作成した医療ファンタジー『TOWER』の概要はこちらです。
興味のある方はちょこっと覗いて下されば嬉しいです (*^^*ゞ
https://novel.onl/tower/about/