ニーチェと生の哲学– tag –
-
自由とは自分を恥じないこと ~ニーチェの『悦ばしき知識』 創作の背景と名言
ニーチェの『悦ばしき知識』(「喜ばしき知恵」)は、究極の生の肯定を描いた『ツァラトゥストラ』の前段階にあたる著書で、「これが生だったのか、よし、それならもう一度」という永劫回帰に向かう思想の助走にあたる作品です。 ニーチェの著書は、いずれ... -
創造的な生き方とは ~人間の目的を打ち立て、大地に意味と未来を与える者
多くの人は、「今の自分が好きになれない」と悩んでいるものです。好きになれない原因は、「理想通りにならない」「欲しいものが手に入らない」「周りと比べて劣っている」といった不満や不安が根底にあります。それが、つのりつのって、怒りに移り変わる... -
人は決意した瞬間が一番美しい ニーチェの『新たなる海へ』と『シルス・マーリア』
かなたへ――われは向かわんと欲する 今より頼るは この我と わがうで(伎倆)のみ 海原は眼前にひらけ その蒼茫の涯へと わがジェノアの船は乗り出す 大きな試練は大きな苦痛を伴うかもしれないが、それは選ばれた人間だけが背負うことのできる天命と思う。 -
人生に大切な三つの『 L 』とは Lord(道) Love(愛) Life(人生)
ヘブライ語で EL と書けば、「至高者=神」表わします。LORD = 主、道、指導者。LIFE = 生命、人生、生活。LOVE = 愛の象徴。LOVEから生まれ、LOVEに支えられるのがLIFEです。人間が生きていく上で一番大切なこと、それは自分が望まれてこの世に生きていると確信することです。 -
『世界は変わる。 変わると信じた人が 変えるのだ』 人生の決意とコルネリス・レリーの志
心の海が凪いでいる 目の前は 未だ黒い雲が垂れ込め 水面には陽も射さないけれど それを見つめる眼は 不思議なほど穏やか まるで心の海を映し出すように 風は荒ぶり 波は切り立つ それでも彼は水際に立ち 一人静かにつぶやくのだ 「世界中で この海を生か... -
『ツァラトゥストラ』で読み解く ニーチェの『永劫回帰』と『自己超克』
難解と言われるニーチェの『永劫回帰』も「海と太陽」に喩えれば分かりやすい。自己を肯定し、意思もって生きることの大切さを説いたニーチェの生の哲学の集大成を分かりやすく解説しています。 -
「独身のほうがいいとおっしゃる方は、なかなか考えを変えてくださらないし」ゲーテの『ファウスト』より
逃げるメフィストフェレス。追う乳母マルガレーテ。いつまでも独身の自由を楽しみたい男にとって女が仄めかす「結婚」の二文字は悪魔の囁きかもしれない。結婚をめぐる男女の駆け引きは現代と変わらず、18世紀に男のゲーテがこういう台詞を思い付いたのは作家の妙。 -
曙光と落日 廻る光の哲学とニーチェ
今にも落ちそうな陽に、哀れを感じたことはありませんか? 西日の強さにうんざりさせられたことはありませんか? 私はどうしても『沈む陽』の気持ちが分からなくて、西の空を燃えるような赤や黄金に染める太陽に、何度も問いかけたものでした。 -
フリードリヒ・ニーチェの哲学 「自己超克」と「生の肯定」は本当に救いになるか
生そのものが、柱を立て、階段をつくって、高みを目指して、おのれを打ち建ててゆこうとする。生は、はるかな遠方に目をそそぎ、至福の美を望み見ようとする。そのために生は高みを必要とするのだ。ニーチェの哲学の心髄である『自己超克』に関するエッセー。 -
新年の夜明けに寄せて『曙光』と『落日』廻る光の物語
東向きの部屋に移り住み、昼夜逆転の生活をするようになってから、夜明けを目にすることが多くなりました。 私はそれまで『日の出』というものを見たことがなく、いつも頭上で燦燦と輝く太陽しか知らなかったのですが、初めて曙光を見た時、胸にしみいるよ...
12