海外の暮らしと文化– tag –
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小説『カルメン』 バスク語と恋の始まり ~女の話す言葉に、男が故郷を感じる時
映画やオペラで有名な『カルメン』の原作は観客のイメージとかなり異なり、ボヘミア文化に詳しい考古学者の旅から始まり、死刑囚ドン・ホセの回想録として恋の物語が語られます。自由奔放で炎の女カルメンは本当にドン・ホセを愛していたのでしょうか。二人の心を繋いだバスク語の話題を中心に、メリメの原作を紹介。 -
ザ・結婚証書 ~マリー・アントワネットの指先も震えた運命の一瞬
政略結婚によりフランス王太子(未来のルイ16世)に嫁いだマリー・アントワネット。結婚当時、14歳だった彼女は緊張のあまり結婚証書にインクの染みを作ってしまう。有名なエピソードとポーランドの市民婚の様子を交えて。 -
マリー・アントワネットとミツコ ~国際結婚が生んだもの~
日本で初めてオーストリア伯爵クーデンホーフ=カレルギー家に嫁いだ青山光子はEU生みの母でもある。彼女の次男リヒャルトの唱えた汎ヨーロッパ思想が後のEUの土台となった。国際結婚が歴史を動かした点でマリー・アントワネットも通じるものがある。大和和紀の少女漫画『レディミツコ』やミツコの生涯を伝える動画も紹介。 -
誰が何を言おうと自分らしくあることだ『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』 スティングの一押し!
Be yourself no matter what they say 誰が何を言おうと自分らしくあることだ。ニューヨークに暮らす英国人の心意気、異邦人の孤独や生き様がひしひしと伝わってくるスティングの傑作。ブランフォード・マルサリスのサックスが都会の淋しさを醸しだし、Jazzyな曲調に仕上がっている。 -
国境まで50キロ 国王一家の命運を分けたヴァレンヌ逃亡の無念
フランスから逃亡を試みるも、国境に近いヴァレンヌで捕まったル16世とマリー・アントワネット。この事件はフランス革命における王室の立場を貶め、処刑という最悪の結末を迎えます。ポーランドとスロヴァキアの国境の様子を写真で紹介。多くの悲劇の舞台となった国境に関するコラムです。 -
母の愛は馬車より強し ロザリーのお母さんの勇気
貧苦にあえぐロザリーの母親は、ロザリーの生みの母であるポリニャック伯爵夫人の馬車の前に飛び出し、命を落とします。しかし、夫人は「文句があるなら、いつでもベルサイユにいらっしゃい」と有名な捨て台詞を残して去って行きます。ロザリーの母親の勇気と、この出来事がオスカルとの出会いに繋がったエピソードにまつわるコラムです。ポーランドの馬車も動画で紹介。 -
人にあわれみをかけない者には、あわれみのないない裁きが下される ≪新約聖書より≫
「人を差別するなら、あなたたちは罪を犯すことになり、立法によって違反者と断定されるのです。律法全体を守ったとしても、一つの点で落ち度があるなら、律法全部の点について有罪となるからです。人にあわれみをかけない者には、あわれみのないない裁きが下されます。あわれみは裁きに打ち勝つのです」ヤコポスの手紙 『差別に対する警告』 より。 -
イソップ寓話『狐と鶴』 文化の違いと日本のお・も・て・なし
イソップ寓話集の『狐と鶴』といえば、「他人に意地悪をした者は、同じように意地悪をされる」という寓意で知られているけども、全文読めば、決してそれが主旨でないことが解る。 狐が油をたっぷり使った豆スープを平べったい石の皿に入れて、鶴を招待した... -
無知は知の始まり オスカルさまと野菜スープ ~貴族が庶民の現実を知る時
大貴族の令嬢に生まれ育ち、華やかなベルサイユ宮殿の世界しか知らないオスカルが、ロザリーの手引きで、初めてパリの貧しい庶民の暮らしを体験する場面。「分かったつもり」でも、何一つ理解していなかったことを思い知り、後のバスティーユ攻撃に繋がるエピソードです。ポーランドの病院の食事や施設を動画と写真で紹介。 -
異文化交流の理想と葛藤を描く 映画『マダム・マロリーと魔法のスパイス』
移民問題に揺れる欧州。高級レストランの真向かいに、まさかのインド料理店。気品溢れる女主人マロリーと香辛料プンプンの移民一家は対立するが、料理を通じて次第に理解し合うようになる。異文化共生について考えさせられる心温まる人間ドラマ。コラム『伝統だけでは廃れる。自己流だけだと伸び悩む』と合わせて
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