Novella(ノヴェラ)は、映画・音楽・書籍のレビュー、恋と生き方のエッセー、SF小説の読み物サイトです。
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主婦の妬み、羨望、卑下、焦り・・と『生命に刻まれた星の生と死』
「どんな人間も、生まれた瞬間から確実に分かっていることが一つあります。それは死ぬことです」。 マケドニアの名将・アレクサンダー大王は、幼くして上記のようなことを語り、父王を大変驚かせたといいます。 まあ、アレクサンダー大王でなくても、10代... -
寺山修司の『あしたはどっちだ』 明日とは一番無縁な人の明日論
『あしたのジョー』の主題歌「あしたは どっちだ」は寺山修司の作詞。寺山修司ほど「あした」という言葉が似合わない人もない。寺山修司の場合、「今、この瞬間」、「今日」こそが人生そのものだから。 -
死ぬことと生きること 『病院は社会の縮図、そして人生の縮図』
分娩に立ち会った次の日の朝、 いつものよ うに白い洗面器にぬるま湯をはり、一番最初に洗面介助をした重症のおばあちゃんの個室に運んで行くと、すでに名札が外され、部屋は空になっていた。 「あの……あの方、部屋を替わられたんですか?」 と看護婦さんに... -
『他人の成功談はおとぎ話だと思いなさい』中島義道氏の人生相談より
戦う哲学者の中島義道氏に言わせれば『成功した人は何でも語りたがりますが、その成功談はおとぎ話程度の役にしか立ちません』。なぜって、あなたの前に道はなく、あなたの後にも道は無いからです。 -
美輪明宏の『愛の讃歌 ~エディット・ピアフ物語』/ エディットに捧げる詩『小さな雀』
【美輪明宏の『愛の讃歌 ~エディット・ピアフ物語』について】 舞台『愛の讃歌 ~エディット・ピアフ物語』は、寺山修司・原作『毛皮のマリー』や江戸川乱歩・原作『黒蜥蜴』に並ぶ、美輪明宏の代表作です。 私も2000年6月の大阪公演を観劇し、非常に感... -
政治の本質『三頭の牛とライオン』争いある所に
三頭の牛がいつも並んで草を食んでいた。ライオンがこれを捕まえてやろうと狙っていたが、三頭一緒では勝ち目がない。陰険な言葉と讒言で衝突を誘い、仲間割れさせてから、一頭ずつ切り離して、易々と平らげた。争いの影には勝者以上の利益を得ようとする狡猾な存在がある。 -
『若者と死』(ローラン・プティ振付)ミハイル・バニシリコフ演じる若い狂気
「とある屋根裏部屋、若い男が独りで待っている。そこに乙女が入ってくる。彼女こそが彼の不幸の原因なのだ。彼は身を投げ出す。彼女は彼を押し戻す。彼は哀願する。彼女は彼を侮辱し、嘲笑し、その場から立ち去る。彼は首を吊る」センセーショナルな筋書きながら、どこか若い情熱とロマンを感じさせるローラン・プティの傑作。 -
父の死を見つめて スティングの『ソウル・ケージ』&『ワイルド・ワイルド・シー』
親とは自分が辿る道であり、死んでも切り離せぬ宿命でもある。父親をモチーフにしたスティングの新作は、やんちゃなThe Police時代の面影や、その後のJazzyな路線とは全く異なるものだ。死ぬまで小さな港町ニューキャッスルから出ることのなかった父の人生に思いを馳せながら、スティングが歌い上げる魂の叙情詩。 -
天から降り注ぐ光のサウンド Meditacionessaの『Mariposas』~昇華する蝶~
スペイン語で『蝶』を意味する本作は、宇宙的な広がりを感じさせるヒーリングミュージック。魂の昇華を思わせるようなロマンティックなジャズ・インストゥルメンタルです。 -
なぜラスベガスは大人のディズニーランドと成り得たのか 一流の資本を呼び込むゾーニング
ラスベガスが家族連れで楽しめる大人のディズニーランドなのは徹底したゾーニングと地域への信頼があるから。上質な資本と観光客を呼び込むカジノ場の秘訣を体験談と写真を交えて綴る旅行コラム。 -
何を信じ、どう貫くか リュック・ベンソンの映画『ジャンヌダルク』と正しい信仰心
『現代は信じられるものがない。だから何かを信じぬいた少女を描きたかった』とリュック・ベンソン監督。聖女ジャンヌ・ダルクは本当に神の声を聞いたのか。思い込みの激しい少女、それは傲慢であるという斬新な解釈のもと、劇的に描く歴史スペクタクル。 -
歩く人が多くなれば、それが道になるのだ 魯迅『阿Q正伝』
【歩く人が多くなれば、それが道になる】 希望とは、もともとあるものともいえぬし、ないものともいえない。 それは地上の道のようなものである。 もともと地上には道はない。 歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。 魯迅『阿Q正伝・狂人日記 他十二篇...