愛に近道はない ~人間関係の構築には時間と手間がかかるもの

sanmarie*com 恋と女性のライフスタイル

人が愛し合うのに、最速・最短の道はありません。

これだけは、様々な心の体験を通して、自分で学び、会得するしかないからです。

二人の気持ちが愛に至るには、時間もかかれば、手間もかかります。

苦しいことも避けては通れません。

自己中心的な「好き好き」という気持ちから、我欲を超えて相手を「愛おしい」と思えるようになるまで、喧嘩もすれば、自信もなくします。

一つ問題を乗り越えたと思ったら、また新たな問題が出現して、その過程は長い山道を歩くが如くです。

自己を省みることや、相手の立場で考えることを抜きにして、心地良いこと、楽しいことばかり追い求めれば、誰と付き合っても長続きしなくて当たり前なのです。

今は、誰もが最速・最短の道を走りたがります。

インスタントラーメンでさえ、お湯を湧かすのも面倒くさい、3分間も待てないと、コンビニ弁当で済ませる感じです。

それと同じ事を恋愛にも求めていないでしょうか。

初対面から友情、友情から恋、恋から愛へ、段階を踏むのが面倒で、最初から恋人になってくれる人、こちらが何もしなくても愛してくれそうな人ばかり探し歩いているのです。

そして、相手が思う通りにならないと、もう「苦しい」「面倒」と言って、努力することを止めてしまう。

困難にぶつかる度に、相手を取っ替え引っ替えして、愛が得られるわけがありません。

マニュアルにすがるのも同様です。

そこに書いてあることを、自分なりにしっかり咀嚼して、一つの行動の指針とするなら意義がありますが、ちょっと相手の気持ちが解らなくなると「マニュアルにはこう書いてある」、ますます行き詰まると「もっと新しいマニュアルはないか」、他人の方法だけ真似ても、愛する能力が身に付くはずがありません。

恋愛には、痛みや苦しみと闘いながら、一人でじっと考えなければならない時が何度でも訪れます。

他人やマニュアルがどうアドバイスしようと、真の解決策を知っているのは、あなた自身でしかありません。

一人で苦しみ、考えることに耐えられない人は、すぐに他人に相談したり、マニュアル本に頼ったりしますが、本当は、そんな時こそ、他人の意見は傍らに置いて、じっと自分と向き合い、答えを探り当てなければならないのです。

世の中、これだけ恋愛アドバイスが溢れかえっているなら、もうとっくに恋の悩みなど消えて無くなっていいはずでしょう。

なのに、次から次から、似たような悩みを持った人が現れるのは、結局、何一つ糧に出来ずに、「苦しい、苦しい」と唸っているに過ぎないからです。

今、自分が感じている痛みや苦しみも、愛に至る為に必要なプロセスと思えば、そこから何かを得ようと、必死に取り組むはずです。

蜂に刺された子供のように、「痛いよ、痛いよ」と騒ぎ回る必要もありません。

面倒や困難を嫌い、最速・最短の道ばかり選んで歩こうとすれば、何度でも振り出しに戻ります。

振り出しと障壁の間を行ったり来たりしているコマは、決して愛というゴールに辿り着けないのです。

メルマガ『恋の話 女の話』 2004年12月11日

補足: 人間関係の構築には時間と手間がかかるもの

昨今は、交際を申し込むのも、別れる時も、メッセンジャーで一言。中には、レスポンスさえしないケースもあり、相手のことがイヤになったらフェードアウトするのが一般的になっています。

確かに、相手にいろいろ事情を説明して、もつれたり、恨まれたり、面倒はイヤでしょう。

自分がワルモノになりたくないという打算もあると思います。

しかし、人と関わるということは、好き嫌いにかかわらず、相手に責任を持つことでもありますから、たとえ気持ちが冷めて、別れるにしても、何かしら事情を説明する必要はあると思うんですね。無視というのは、相手を蔑ろにすることであり、一番やってはならないことだと。

こちらからフェードアウトして、相手がそのまま引き下がってくれたら、自分は楽かもしれませんが、そういうことを繰り返していると、どんどん人間が偏狭になって、周りにも恨まれるようになると思います。

どれほど自分も相手も嫌な思いをすることになっても、「説明責任を果たす」=相手に対する責任感を欠いて、信頼関係の構築など成り立ちません。

ゆえに、交際を始める時はノリノリだけど、相手のことがイヤになったら、フェードアウトする、そしてすぐに次を探す……ということを繰り返していると、恋愛時代はいいですが、仕事では、まず通用しないし、結婚生活も上手くはいかないですよね。そのまま育児に突入すれば、すぐに子供のことがイヤになって、親子関係もおかしくなると思いますよ。

たかが恋愛と言いますが、そこで培った人間関係の能力は、社会生活や育児にも繋がる、非常に大事なものです。

たとえ学生時代の軽い恋でも、終わり方が最悪でも、一応、人として責任をもって向き合った経験のある人は強いです。

あなたに「さよなら」を言ってくれる男性は優しいにも書いているように、面倒なことでも、相手に対してきちんと責任の果たせる人こそ、本物の誠実だし、そういう人を選ぶと、少なくとも、粗末に扱われることはないです。

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