海洋小説 MORGENROOD -曙光 One Heart, One Ocean

深海調査と潜水艇パイロットの使命 ~たとえ名前は知られなくても

【小説】 深海調査と潜水艇パイロットの使命

命がけの接続ミッションと怒りの抗議

その後、ヴァルターはマードックから四百ページに渡る採鉱システムの資料を手渡された。ローレンシア沖の海底地形、鉱物資源の分布図、採鉱スケジュール、その他諸々の情報が掲載された分厚いマニュアルの他に、接続ミッションのシミュレーション映像、各機の設計図、ミッション当日の役割分担と分刻みのスケジュールが記された行程表などだ。「二週間でマスターするように」との指示だ。

それも大きなプレッシャーだが、何より許し難いのは、大水深での接続作業について一つも言及せず、「死亡時意思確認書」など書かせてここまで連れてきたアル・マクダエルだ。(あのタヌキは腹に何か隠し持っている)と薄々感じてはいたが、この事だったのか。

彼にとって水深3000メートルに潜航するぐらい訳ないことだ。水深6000メートルの海淵でも、溶岩が流出する海底火山の火口でも、摂氏数百度の熱水噴出孔でも、「行け」と言われたら何処でも行く。そして今も、アステリアの大深度を調査しろと言われたら、躊躇いなく潜るだろう。

だが、水深3000メートル下で揚鉱管を繋ぐとなれば話は別だ。時間をかけて演習するならともかく、六週間ちょっとで採鉱システムの構造や手順を習得し、テスト潜航も無しに大水深で揚鉱管や高電圧リアクターを接続するなど、無茶もいいとこではないか。

しかもパートナーは22歳の大学生だ。

一つ間違えば命を落としかねないミッションに素人のアシスタントを付けるのも腹立たしいが、自分が十数年の歳月をかけて、やっと体得したプロテウスの操縦を、生ちょろい大学生に易々と真似されるのはもっと癪に障る。

(この俺を何だと思ってやがる)

彼は犬みたいに室内を歩き回り、なんとか怒りを鎮めようとしたが、鎮めようとすればするほど怒りがマグマのように噴き出し、罵倒が口を突いて出そうになる。

そして、とうとう携帯電話を手に取ると――マードックに「妙な気を起こすな」とあれほどきつく言われたにもかかわらず――アル・マクダエルの個人番号にダイヤルした。

三度目の呼び出し音でアルが電話を取り、「今、会議中だ」と不快感を露わにすると、彼は間髪入れずに言った。

「あんた、プロテウスのことを知ってて、俺に隠してたな?」

「何のことかね」

「接続ミッションだよ。大水深で揚鉱管や高電圧リアクターを接続する話だ。あんた、それがどれほど危険なことか分かってるのか?」

「それならマードックが責任もって教えてくれる。彼の言うことをしっかり聞いて、手技を学べばよい」

「おい、聞けよ、俺が言いたいのはな……」

「お前の言いたいことは分かっている。だが、二十二歳の大学生でも出来たことを、なぜキャリアも技術も上のお前が取り組む前から無理だとわめく? それとも、お前の技能は一年五ヶ月のブランクが空いたぐらいで使い物にならなくなるような代物なのか? 甘ったれるのもいい加減にしろ。二度とこんなくだらんことで電話するな」

一方的に電話が切れた。

深海調査と潜水艇パイロットの使命

彼は茫然と携帯電話を握りしめていたが、あまりの悔しさに床を踏み鳴らすと、勢いよく部屋を飛び出した。

それから建物外の非常階段を駆け上がり、屋上でしばらく頭を冷やしていたが、西日に照らされた格納庫に目を留めると、手摺りから身を乗り出した。

プラットフォーム後方の作業甲板は、重機や調査機器の上げ下ろしを行うオペレーションエリアで、250トンまで吊り上げ可能なAフレームクレーンや一本脚のパワークレーン、小型調査機や水中機材を巻き上げる大小の船舶用ウィンチ、ケーブル用ドラム、作業用台車などが設置されている。安全柵のない部分も多く、プラットフォームの中でも危険度の高い場所だ。

中でも広いスペースを占めているのが、蒲鉾形の格納庫だ。横幅35メートル、奥行き30メートル。銀鼠色の構造スチールで構成され、天井には太陽光発電パネル、側面上部には大型の採光ガラスが取り付けられている。

作業甲板に限って言えば、プルザネの深海調査船と大差ない。

だからといって、深海調査も機械の接続も要領は同じなど、どうして言い切れるのか。おまけに、専務のボンボンに潜水艇の操縦を任すなど、タヌキの理事長を筆頭に、ここの人達は海を舐めきっているのではないか。

カッカしながら格納庫の先に視線を巡らせた時、Aフレームクレーンの手前にプロテウスの黄色い船体を見つけた。周りに人が無いところを見ると、ちょうど作業が終わったところだろうか。彼は風のように階段を駆け下りると、足早にタワーデリックの横を通り抜け、真っ直ぐプロテウスに向かった。

作業台座に固定された船体は海洋技術センターと全く同じ、全長九メートル、幅二・七メートル、高さ三・五メートル。ツェッペリン飛行船のような形状で、鮮やかなクロムイエローの船体には黒いゴシック文字で『PROTEUS』と刻まれている。恐る恐る船体に手を伸ばすと、炭素繊維強化プラスチックの懐かしい手触りが感じられる。もう二度と目にすることはないと諦めていただけに、嬉しいというより不思議な気分だ。

思えば、道を決めたのもプロテウスなら、活路を開いたのもプロテウスだ。あれほど故郷(フェールダム)に帰りたいと願っていたのに、大学卒業後もフランスに留まり、潜水艇の仕事に打ち込んだのは、故郷と同じくらい深海に魅せられていたからだ。

デビュー戦は、ステラマリスを南北に貫く北大西洋中央海嶺。入職から八ヶ月、必死の努力が認められて、試験潜航の機会に恵まれた。アイスランド北部で大地震があり、震源地の海底プレートを観察し、堆積物のサンプルを持ち帰るミッションだ。あの日の達成感は今も鮮明に思い出せる。

深海調査も、高度に発達した自律型無人潜水機(AUV)や、光・電力複合ケーブルを介した有索水中無人機に大半が取って代わられ、お金も手間もかかる有人潜水調査の意義について取り沙汰されることが多い。

それでも、実際に人が潜って深海底を目視する経験は格別だ。

水中カメラや音波探査でも詳細なデータを得ることはできるが、人間のふとした「気付き」が思いがけない発見をもたらすこともある。また、無人機では侵入の難しい複雑な地形も、有人潜水艇なら臨機応変に進路を変更し、深部まで近付くことができる。

無人機がどれほど発達しようと、有人潜水が完全に無くなることはあり得ず、熟練のパイロットはもちろん、通信ナビゲーター、クレーンのオペレーター、支援船を運航する乗務員の存在も非常に重要だ。惑星探査機みたいに、一度発射すれば目的地まで計算通りに突き進むのと異なり、船の航行は波や風雨との闘い、技術以上に、船乗りの勘と経験が物を言うからだ。

とはいえ、調査の主役はあくまで研究者であり、彼もいくら海洋学を修めたとはいえ、その分野の権威とされる科学者から見れば、一介のパイロットに過ぎない。危険を呈して海底地形の複雑な所や、溶岩の流れ出す火口に接近し、学術的に非常に貴重なサンプルを持ち帰っても、その手柄は研究者のものであって、彼のものではない。だが、それでもよかった。パイロットにはパイロットの役割があり、矜持があるからだ。

多くはパイロットの働きを心からねぎらい、「次もよろしく」と言ってくれるが、中には「言われた通りに操縦すればいい」という横柄な人もある。「今時、大学生でも自家用潜水艇で海底火山を見に出掛けるというじゃないか」などと失礼な事を言う人も。

しかし、大学生が自家用潜水艇で海底火山を見に出かけたからといって、何だというのだろう? 見るだけなら誰でもできるが、「観る」となれば次元が違う。覗き窓の向こうをぼんやり眺めて、火口溶岩が流れ出す様を手を叩いて喜ぶ物見遊山とは根本から異なるからだ。

それに大深度の潜航では何よりも安全性が求められる。物見遊山の深海ツアーと学術調査の違いは、前者は前もって安全が確認されたコースを回るが、後者は未知の深海に赴き、必ずしも安全は保証されていない点だ。いろんな安全対策が施されているとはいえ、電気系統のトラブルに見舞われたり、複雑な地形に阻まれて身動きがとれなくなれば、生命の危険を伴うし、深度が大きいほど助かる可能性も低くなる。

また、超高圧の深海では、些細な亀裂でも瞬時に船体を破損する恐れがあり、部品や電気系統のトラブルに対して的確な処置が出来る能力も必要とされる。大学生が自家用潜水艇で海底火山を見物に行く時代になったからといって、誰もが水深数千メートルに潜航できるわけではないのだ。

彼は非常に高いプロ意識をもって仕事に取り組み、器用にマニピュレータやサンプラーを使って、学術的に価値のある生物や堆積物のサンプルを数多く持ち帰った。動きが不安定な中、対象にぎりぎりまで近付いて、熱水活動や泥火山などのビデオ撮影もやってのけた。

心底海を愛し、一つ一つの潜航に己の矜持をかけてきたから、異例の早さで潜航回数120回を達成したのだ。

アル・マクダエルの言う通り、自分が何ものかを思い出すのはいつも海の上だ。その想いがあればこそ、採鉱プラットフォームに来て、もう一度、人生をやり直そうという気にもなった。

それがどうだ。ここまで来てみれば、海洋調査ではなく揚鉱管の接続という。

何もかも知ってたくせに、タヌキみたいに真実を押し隠し、挙げ句の果てが「大学生にも出来た」。人を馬鹿にするにも程がある。俺はこんな不当な扱いを受ける為に来たんじゃない。

再び怒りが込み上げ、海に向かって叫びそうになった時、背後で人の気配がした。

仕事の心得 ~怖いなら怖い、出来ないなら出来ないで構わない

「やあ、やっぱりここに居たな」

振り返ると、マードックが立っていた。

「さっき、理事長から電話があった。勘が戻るまで、君にトレーニングしてやれって。僕も当然そうするつもりだったが、君も頭に血が上ってたから言いそびれた。理事長いわく、助け船を出すのは今度が最後だそうだ。『次は知らない、勝手にしろ』って」

「……お節介め」

「君、よほど理事長に気に入られてるんだな」

「俺が?」

「そうさ。本当に気に入らなきゃ、何も言わずに放っておくよ。わざわざ僕に電話までして、ちょっぴり妬けるなぁ」

マードックが面白そうに言うと、彼はぷいと横を向き、

「人手が足りなくて切羽詰まってるんだ。そうでなきゃ、俺なんかに声を掛けるわけがない」

「さあ、どうだか。あの人はそこまで単純じゃないよ」

「だったら、なんで任務もポジションも与えず、俺に丸投げするような真似をするんだ? おまけに接続ミッションのことも一言も口にせず、それを追及したら、逆に叱責された。犬じゃあるまいし、こんな扱いは耐えられない」

「じゃあ、どうして契約する時にちゃんと業務内容を確認しなかったんだ」

「……」

「基本中の基本じゃないか。それとも、ろくに中身も調べず、雇用契約書にサインしたのかい? 理事長は善人だから君も真っ当な職を得たけど、相手が悪人なら、今頃ネンブロットの不法採掘場でツルハシを持たされてるぞ」

マードックは作業用の踏み台に腰を下ろすと、「まあ、悪く考えるな」と慰めた。

「君には何もせずにタダ飯を食らう選択肢もあるわけだ。自分の好き嫌いに拘って、採鉱システムなど知らないと背を向けることも。でも、君は真っ直ぐ僕の所に来て、自分から採鉱システムに携わりたいと言った。だから、僕もそのように対応している。これからだって、何でも自分のやりたい仕事が出来るじゃないか。海洋調査でも、マッピングでも。冶金に興味があるなら製錬所で働くことも可能だし、マネジメントを学びたければエンタープライズ社で一から業務を学ぶこともできる。これ以上の待遇があるか? 僕にも理事長の意図は分からないが、他のスタッフとは別格なのは確かだよ」

「そして、水深3000メートルで高電圧のリアクターを繋がせる?」

「まあ、落ち着けよ。刑務所の電気椅子じゃあるまいし、接続した途端、高電圧を流すわけがないだろう? 通電するのは君たちが海上に揚収され、オペレーションルームで十分に安全を確認してからだ。万一漏電したら、数万ボルトの高電圧が揚鉱管を伝って採鉱プラットフォームを直撃するんだからね。それに、当日は管制室やオペレーションルームから四十人以上のスタッフがフォローする。一カ所でトラブルが起きても、すぐさま全体に波及することはない。ステラマリスの深海調査もそうだろう。落ち着いて考えれば、みな分かることだ」

彼はプロテウスの船体にもたれ、宙の一点を見つめていたが、「情けないな」と口を尖らせた。

「以前の俺はもっと毅然としてた。あそこに行け、ここに行けと言われても、動じなかった。それだけ自分の技量に自信があったからだ。だが、今は以前のような気持ちになれない」

「君も完全主義だな。プラットフォームには今日着いたばかり。接続ミッションはさっき聞いたばかり。それで自信満々にやれる人間がいたら、そいつは優秀じゃなくて、ただの無知だ。君は確かな知識と技術があるから、海中作業の危険性が理解できるんじゃないか。誰も明日から完璧な操作など期待してない。でも、君は自分が許せないタイプなんだな。世間ではそういうのを『完全主義』って言うんだよ」

「完全を目指しているつもりはない」

「だが、自分の弱さや欠点が許せないだろう。今日からでも完璧に操作できなければ、自分は駄目だと思い込む。理事長に突っ掛かるのも、本当は怖いからだ。でも、自分で認めたくないから、理事長の対応が悪いと言い張っている。まあ、事前に十分説明しなかったのも本当だろうがね」

「……」

「怖いなら怖い、出来ないなら出来ないでいいじゃないか。さっきも話したように、僕らにはオール無人機という選択肢もある。これから六週間、全力を尽くして、君がどうしても無理と判断するなら、それでいいんだよ。完全主義も上手に生かせば、人より優れた仕事が成し遂げられる。良い風に考えれば、それだけ向上心があって、努力家という証しだからね。とりあえず耐圧殻の中に入ってみないか。物を見れば、君も納得するはずだ」

マードックは作業用台車の梯子をトントンと登り、船体上部のハッチを開いた。彼も後に続き、耐圧殻の中に入った。

潜水艇プロテウスの耐圧殻

深海の超高圧にも耐える真球の耐圧殻は、厚さ八センチメートルのニムロイド新合金NM(エヌエム)-Nu(ニユー)で作られている。球の内径は2.1メートルしかなく、身長185センチのヴァルターと190センチのマードックが中に入れば息も詰まりそうだ。

耐圧殻の床にはエンジ色のカーペットが敷き詰められ、主操縦士は折りたたみ式の操縦席に座り、副操縦士と他の同乗者は直接床に座るか、腹ばいになる。少しでも負担が軽減するよう、床には黒い革製マットが二つ並べられている。

外部を観察する為の覗き窓は三つ。耐圧殻の中央と、下方の左右に一つずつ取り付けられている。覗き窓といっても普通のガラス窓ではなく、深海の破壊的な超高圧に耐える特殊メタクリル樹脂製だ。形状もレンズ型ではなく、底の深いすり鉢型で、厚みは16センチ以上ある。耐圧殻の外から見ると、覗き窓の大きさは50センチあるが、すり鉢状なので、内側の直径は12センチしかない。ぎりぎりまで顔を寄せて、ようやく覗き窓の外が観察できる程度だ。

海洋技術センターのプロテウスと異なるのは、操縦席が中央の覗き窓の手前にあり、操船用のコンソールもマニピュレータのコントローラーも大きめに作られ、機械操作を前提とした機能が盛り込まれている点だ。

コンソールはラップトップ型で、十五インチのタッチスクリーン式モニターにキーボードとトラックパッドが付随している。コンソールの左右にはマニピュレータを操作する為のジョイスティック、前面には音声操作のヘッドセットが取り付けられ、手動と音声の両方でコントロールできるようだ。また、肘や上腕を置く部分にはハンドレストのリラクゼーションジェルが施され、少しでも手指の負担が軽減するよう工夫がなされている。

操縦席の右上部には、マニピュレータの手首に装着された水中音響リストカメラのモニター、左上部には船体前面に装備する水中カメラのモニターが設置されているが、それも音声操作で海底地形図に切り替えたり、計器類のデータを呼び出したり、拡張性は高そうだ。

マードックの話では、接続ミッションでは二人が乗り込み、一人が船位の保持、もう一人がマニピュレータを操作することになる。不安なら、もう一人、オペレーターを付ける事も可能で、必ずしも彼が全ての作業を手掛ける必要はないそうだ。

「どうだ、プルザネのプロテウスとそこまで大差ないだろう。むしろ計器もモニターも多くの機能が一元化されて、以前より扱いやすいはずだ」

「そうだな」

「マニピュレータはどんなのを使ってた?」

「マスタースレーブ方式だ。四歩指のグリッパをジョイスティックで操作する」

「それなら大して変わらない。異なるのはサイズと細かな操作感ぐらいだ。120回も潜航経験があるなら、すぐに慣れる。理事長だって、君ならやれると踏んだから、わざわざ自分でスカウトに行ったんだ。いちいち口に出さないだけで、今頃、海でも眺めて気に揉んでるんじゃないかな」

【資料】 深海調査と潜水艇パイロットについて

パイロットの使命

世界的にも、宇宙飛行士の暮らしや人柄、訓練内容などはよく伝えられますが、有人潜水艇のパイロットに関しては、ほとんど情報がないのは何故でしょう。

たとえば、NASAで活躍する日本人宇宙人飛行士の名前は誰もが知っていますが、JAMSTECの有人潜水艇『しんかい』のパイロットの名前はほとんど知られていません。メディアに大々的に取り上げられることもありません。非常に希有な技能でありながら、世間の関心もいまひとつ、といった印象です。

しかし、世界にこれほどユニークな仕事も二つとありません。現在、水深4000~6000メートル級の有人潜水艇を有するのは、アメリカ、フランス、ロシア、中国、日本の五カ国に限られますが、いずこも積極的に調査に取り組み、技術水準も高いです。無人化の技術がいっそう進んでも、有人調査は決してなくならないでしょう。何故って、人間の目とカメラは異なるし、その場その場で臨機応変に対処できるのは、やはり人間の方が上だからです。

めざせ水深10000メートル……という話もあるようですが、一番深い所まで潜れるのが、一番優秀というわけでもありません。

「どれだけ深く潜るか」より「何を見出すか」の方がはるかに重要です。

本作でも触れていますが、海洋調査に使う有人潜水艇は、海軍の原子力潜水艦みたいに、何日も、何百キロも、連続して潜行するパワーはありません。

一度の潜航で調査できる範囲は限られているし、どれほど綿密にスケジュールを立てても、海が荒れればキャンセルになることもあります。

それでも有人潜航が求められるのは、人間の目と感性でしか見出せないものがたくさんあるからです。

フランスの潜水艇ノーチラス号と支援船

深海調査と潜水艇プロテウス ~惑星のエネルギーに満ち溢れた生命の世界でも書いていますが、『潜水艇プロテウス』のモデルは、フランス国立海洋開発研究所(IFREMER)の潜水艇『Nautile(ノーチラス号)』と支援船『Le Pourquoi Pas?』です。

日本の「しんかい」のオペレーションに比べて、ずいぶん荒っぽい印象がありますが、世界の先駆的存在です。
クロムイエローのボディカラーが綺麗。

こちらはノーチラス号の内部。オフィスとホテルが一体化したような洋上の研究室です。

Anther Story

深海調査と潜水艇パイロットに関するタイトル一覧です。参考にどうぞ。

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