もしも 思い出をかためて 一つの石にすることが出来るならば 『ガーネット』

寺山修司の世界
ガーネット

もしも 思い出をかためて
一つの石にすることが出来るならば
あの日二人で眺めた夕焼の空を
石にしてしまいたい と
女は手紙に書きました

その返事に 恋人が送ってよこしたのは
ガーネットの指輪でした

あかい小さなガーネットの指輪を 見つめていると
二人はいつでも
婚約した日のことを思い出すのです

寺山修司少女詩集 (角川文庫)

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