現実を直視する ~人と関わる苦労と喜びを経験しよう

現実を直視する 自分だけの世界にひたっている人へ
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自分だけの世界にひたっている人へ

このページを開いたあなたは、いま、空想の世界に耽りすぎています。

「空想」は、純然たる想像力の産物にすぎません。まったく現実のものではないのです。おまけに、空想の世界には制限がありません。

空想の世界にひたるだけで、夢が現実のものとなるのなら、どんなにいいでしょう。または、しばしの現実逃避と割り切ったうえで空想の世界で遊ぶことができるのなら、一時の気晴らしの道具としては便利でしょう。

しかし、いまのあなたは、現在という現実を直視したくないために、空想の世界に逃げ込んでいます。つまり、現実逃避しているのです。

あなたはいま、どんな空想をめぐらしていますか?

夢の実現に向けてなんの努力もせず、ただ、理想の男性が白馬に乗って登場することを夢見ていませんか?

あるいは、夫の非を責め、どうしてこんな人と結婚したんだろうとさんざん愚痴をこぼしながら、テニスのコーチとのアバンチュールを夢見ていませんか?

そんなあなたは、現実の人生から逃避したくて、空想を利用しているだけなのです。いま独身で、つきあっている男性がいないあなたは、片思いの相手と結婚する場面を思い描くのをやめましょう。たとえばパーティ会場で素敵な男性があなたを見てニッコリ微笑んだとしても、それはただそれだけのことなのです。べつに、相手はあなたに対してとくに深い感情を持っているわけではありません。微笑むことで、あなたにプロポーズしているかでもありません。ただニッコリした、それだけのことなのです。

また、電話をかけてこない人、デートの約束をしない人、あなたと会う時間も作らず、あなたのことを最優先にしない人…....。そんな人と結婚できると思っているのなら、それもまったくの空想の産物です。あなたはいま、その男性と、週に数時間、あるいは数週間に一度会っているだけのことなのです。その人と結婚するという夢は、ただの希望であり、現実ではないのです。

さあ、いまこそ、現実を直視してください。そして、高望みはやめましょう。脈がありそうな相手に標的を絞りましょう。ただ座ってボンヤリ空想していても、何も起こらないのですから。もしかすると、このページを開いたあなたは、映画スターや有名人に夢中になりすぎているのかもしれません。手の届かない人への思いが、現実の愛への道をふさいでいるのです。有名人や知らない人に夢中になるのは簡単です。相手は理想の人のように見えますから。しかし、それは現実ではありません。神秘のヴェールをはぎとれば、彼らもまたごく普通の人々なのです。不機嫌にもなれば、病気にもなり、疲れもし、トイレにも行きます。しかし、そんな事実は完全に無視するからこそ、空想は完璧なのです。有名人に熱を上げすぎていると、現実の恋愛の可能性の芽も摘み取ってしまいます。ですから、いますぐ現実の男性に目を向けてください。

たしかに空想とは違い、生身の人間と向き合えば傷つくこともあるでしょう。それでも、努力するだけの価値はあるのです。

どうか空想の世界ではない現実の恋を、真に満ち足りた愛情ある生活を、体験してください。

出典 : 現実を直視する ~自分だけの世界にひたっている人へ 『恋に揺れるあなたへ 56の処方箋』より

人と関わる苦労と喜びを経験しよう

これはアイドル文化やアニメ・漫画が盛んな日本人女性には耳の痛い話ではないでしょうか。

歌手や漫画の主人公に惚れ込んで、「彼が現実の恋人だったらいいのに」と空想に耽るのは、珍しいことではありません。

特に思春期は、多かれ少なかれ経験するものですし、現代なら、より身近なYouTuberやInstagramarに熱中する人も少なくないと思います。

しかし、二次元の恋人(スマホで閲覧する生身の人間も含む)は、たとえ実在の人物であっても、所詮、『創造物』です。

「こんな自分を見せたい」というストーリーと演出の上に作られた人物像なので、実生活のその人とは大きくかけ離れていることもあります。

ベジタリアンで有名なインスタグラマーも、撮影以外では肉料理を楽しみ、それがバレて、炎上することもありますね。

漫画の主人公も、YouTuberも、画面の向こうの人は、みな「作られた人物」。

「いや、そんなことはない、私はセミナーでその人に会ったことがあるけど、SNS通りの人だった」と反論する人もあるかもしれません。

でも、それだって、「お洒落なワーママ、りりかさん」を演出しているわけで、『実物』のはずがないんですね。(純粋なファンサービスであっても)

また画面の向こうの人は、一見、双方向にコミュニケーションを取っているように見えますが、こちらからどれほど「いいね」しても、相手から返ってくることは、ほとんどないはず。

現実の交際相手なら、こちらの具合の悪い時、コンビニ弁当でも差し入れてくれるかもしれませんが、画面の向こうの人は何もしてくれません。

画面の向こうから「愛」を送ってくれるような気がするだけで、現実は、あちらが総取りで、こちらは搾取される一方なんですね。

もちろん、画面の向こうの人を応援することが生活の張り合いになり、ファン同士の交流も楽しいなら、推し活も意義がありますが、まるでその人が自分に対して特別な感情を抱き、実は個人的に親しいのだ……と勘違いしているなら、これは大問題です。勘違いだけなら可愛いですが、何万、何十万と投げ銭したり、家庭や仕事を放り出してイベントに駆けつけるようなら、人生崩壊に他ならないからです。

画面の向こうの人に比べたら、現実の人間は、背も低いし、ファッションセンスもお粗末で、何のときめきもないかもしれません。些細なことで腹を立てたり、無神経な口を利いたり、面倒も多いです。

しかし、一緒に食事したり、ドライブに出掛けたり、あなたの仕事を応援してくれたり。画面の向こうの人が決して与えてくれないものをたくさん持っています。

時間はかかりますが、信頼関係の構築に成功した時の手応えは、計り知れないのではないでしょうか。

どれほど優れた人も、一度も傷つくことなく愛を掴むことはありません。

愛とは、関係作りのプロセスそのものだからです。

一方的な憧れは心地いいですが、せっかく人間社会に生まれたのですから、人と関わる苦労と喜びも一度は経験してみてはいかがでしょうか。

Fantasy 夢と現実のバランス

この章の原題は、Fantasyです。

fantasy には、「夢想」「空想的状況」「幻覚」「気まぐれ」といった意味があります。 [ジーニアス英和辞典第5版]

ファンタジーは、現実の感覚を麻痺させる強烈な魅力があり、ゲームやスマホ依存症と同じくらい、離脱するのは難しいと思います。

アイドルに夢中になったり、漫画の主人公に本気で恋をするのが悪いのではなく、自分で自分のファンタジーに呑み込まれ、現実生活が立ちゆかなくなるから問題なんですね。

芸術家が創作目的でファンタジーにのめり込むならともかく、恋愛絡みの空想は、映画 恋の妄執を描く オドレイ・トトゥのサイコホラー 『愛してる、愛してない...』 / コラム『恋という名の執着』(美術学校の女性が近所に住む心臓外科医に恋をし、自分では愛し合っているつもりだが、実は彼女の一方的な思い込みであり、心臓外科医はストーカーのように付きまとわれ、ついには家庭崩壊してしまう心理ドラマ) のように、下手すれば、対象の相手も破滅しかねません。アイドルのストーカー事件も同様です。

愛に飢え、暮らしが寂しいと、ファンタジーの恋は麻薬のように心に忍び込みます。

バランスを崩して、現実生活がめちゃくちゃになる前に、冷静さを取り戻してもらえたらと思います。

誰かにこっそり教えたい 👂
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